大雨(おおあめ)や強雨(ごうう)が原因となって起こる災害には、次のような種類があります。
大雨や融雪などを原因として、河川の流量が異常に増加することによって起こる災害。 一般的には、堤防の決壊や河川の水が堤防を越えたりすることにより起こる氾濫を洪水と呼んでいます。
大雨等による地表水の増加に排水が追いつかず、用水溝、下水溝などがあふれて氾濫したり、河川の増水や高潮によって排水が阻まれ たりして起こる災害。内水氾濫と呼ぶこともあります。
浸水後、低湿地や耕地などに水がたまり、引かないままの状態が幾日も続くことによって起こる災害。
大雨や融雪が原因となり、山の斜面が急激に崩れ落ちることによって起こる災害。
自然の急傾斜のがけや、人工的な切り取りや造成による急な斜面が崩壊することにより起こる災害。
渓流地帯に崩落堆積した土砂や岩石が洪水によって一 気に下流方向へ押し流されたり、斜面を滑落する土砂や岩石が多量の水分を含ん で流下することにより起こる災害。
斜面の土壌が比較的ゆっくりと滑り落ちることによって起こる災害。地質や地下水などの影響が大きく、降雨や融雪などが原因となって特定の場所に発生します。
強雨の際、落下する雨の打撃力や地表を流れる雨水による肥料や表層土壌の流失などの災害。
「集中豪雨(しゅうちゅうごうう)」は、狭い範囲に大量の雨の降る現象です。
夕立の時のような「激しい雨」が何時間も続くことが特徴です。「集中豪雨」が発生するためには大雨を降らせている雨雲に雨の源である「多量の水蒸気」が持続的に運び込まれる必要があります。このようなメカニズムがどのように維持されるのか、など「集中豪雨」予想のための研究が進められています。
大雨により発生する被害の程度は、地域や地形・地質などの自然条件と堤防や排水設備などの社会基盤によっても異なります。
災害が起こるひとつの目安として、その地域の平年の年間降水量の「約20分の1を超える」ような雨が1日に降った場合と言われています。
また、平年の年間降水量の多寡(たか)にかかわらず、その地域で10年に一度のような大雨が降れば多くの地域で土砂災害や洪水が発生します。
近年災害の発生が少ない地域でも決して安全というわけではありませんので、お住まいの地域に対して警報や注意報が発表されたときには十分な警戒をお願いします。
引用元 気象庁「ヒートアイランド(heat island=熱の島)現象」とは、都市の気温が郊外よりも高くなる現象のことです。
気温の分布図を描くと「高温域が都市を中心に島のような形状に分布する」ことからこのように呼ばれるようになりました。「ヒートアイランド現象」は「都市がなかったと仮定した場合に観測されると見積もられる気温に比べ、現実の都市の気温が高い状態」と言うこともできます。
都市化の進展に伴って「ヒートアイランド現象」は顕著(けんちょ)になりつつあり、夏季は日中の気温の上昇や熱帯夜の増加によって熱中症(ねっちゅうしょう)等の健康への被害や生活上の不快さを増大させる要因になっています。また冬季は、植物の開花時期の変化や感染症を媒介する生物等が越冬可能になるなどの生態系の変化も懸念されています。
引用元 気象庁