医聖華岡青洲生誕地 青洲の里 フラワーヒルミュージアムふれあい公園
青洲の里
今回は、和歌山県紀の川市の「青洲の里」フラワーヒルミュージアムをご紹介させていただきます。医術の世界にこの人あり!と言われる花岡青洲を顕彰するために設立されたテーマパークです。
花岡青洲(1760年~1835年)は江戸時代の外科医として膀胱結石、痔、腫瘍摘出術など様々な手術を行い、ついには独自に研究し完成させた麻酔薬(通仙散)を用いて世界初となる乳癌摘出手術を成功させるという偉業を成し遂げました。その功績をたたえ、世界人類に貢献した医師のひとりとして、アメリカはシカゴにある国際外科学会付属の栄誉館に祀られているそうです。そんな花岡青洲ですが、医学関係者の中で知られる以外は、和歌山県出身の作家、有吉佐和子により「花岡青洲の妻」(新潮社)が昭和41年に出版されベストセラーとなる迄は、一般にはそれ程、知られていなかったようです。
さて、テーマパーク(青洲の里)ですが、筆者らは、駐車場から車を降りて、すぐに現れたフラワーヒルミュージアムには入らずに、その向こうに広がる緑いっぱいのふれあい公園から取材をはじめました。家族連れで訪れて遊具アリ盛りだくさんの自然アリなど、ジャストサイズのバランスの取れた公園といった感じです。
次に斬新なコンクリート打ちっぱなしの壁が印象的なフラワーヒルミュージアムですが、地元のみやげ物や、小分けした花など販売していて、レストランと展示室があります。レストランでは、健康創造をテーマとした新鮮野菜や果物を中心としたバイキング形式のレストランで、筆者らもこちらでお昼をいただきましたが、何をいただいても美味でした。展示室は有料で大人600円(展示室、大人600円支払うと春林軒も入場可)・小中学校生300円・小学生未満は無料ということで、展示室では当時の医療を生々しく、リアルに感じるコトが出来ました。続いて、春林軒ですが、春林軒は青洲の住居兼病院と医学校を兼ねていて、リアルな人形が当時の医療にまつわる人々の息づかいを再現させてくれています。
各施設の紹介
花岡青洲を高く評価していた紀州藩主が藩に仕える申し出を、青洲は一旦断り、従来の診療をつづけ、一般の人々の診療も重視したとのことであるが、青洲にとって決して悪い話ではなかった筈で、あえて、うがった見方をすると、藩に任用されては、それなりの身分の人しか診療できず、革新的な、外科手術を行える対象は、やはり一般人にしか行えなかったのではないかと想像しえるが、あくまで想像である。ともあれ、青洲の里にいちど、出向いていただき、レストラン華で美味しいバイキングに舌鼓を打って、ミュージアムを堪能していただき、その後でも先でも、一時、学術的な想いをめぐらすのも、いかがであろうか。